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玉依姫命
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玉依姫命
たまよりひめのみこと

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  • 玉依姫命・玉依日売命・玉依毘売命には、賀茂神系海神系その他の系統がある。 当ページではその他の系統の玉依姫命について記載する。

  • 一般には、玉依姫命の玉依は霊依で、タマは神霊、ヨリは人間に憑る(ツク)ことであり、 神霊が憑依する女、即ち巫女のこと。よって、似た神名は古典にたびたび登場し、混同される場合も多い。

  • その多くは、処女懐妊で神の御子宿すもの。あるいは若宮誕生に関するもの。

  • たとえば、海神の娘である玉依毘売命は、 姉・豊玉毘売命が、山幸彦(穂穂手見命)と結婚するが、鰐となった姿を見られたのを恥じ、 海の国へ戻って来たため、置いてきた御子神・鵜葺草葺不合命の養育を託される。 その後、御子神・鵜葺草葺不合命の后となり、神武天皇の母となる。

  • たとえば、『山城風土記逸文』にでてくる賀茂神社縁起の玉依日売。
    日向国曽の峰に降臨した賀茂建角身命は、神武天皇を先導して大和の葛木山に宿り、 さらに山代国岡田の賀茂に移り、その後、久我国の北山基に鎮座。 丹波国神野の神伊可古夜日売を娶り、玉依日子・玉依日売が生まれた。
    ある日、玉依日売が石川の瀬見の小川で川遊びをしていると、 大山咋神が化した丹塗矢が川上から流れ下って来た。 これを床のまわりに置いていたところ、玉依日売は妊娠し、男子(賀茂別雷命)を産んだ。

  • たとえば、『古事記』の三輪の大物主神の妻となる活玉依姫
    三輪の大物主神は密かに陶津耳命の娘・活玉依姫のもとへ通い、活玉依姫が妊娠。 父母は怪しんで、針を苧玉巻(おだまき:糸を巻く玉)につけ、神の裳にかけさせた。 明朝、その糸を辿ると、三諸山に行き着いた。

  • 『日本書紀』一書第七には、天忍穂耳命の妻は、高皇産霊尊の娘・万幡姫の子の玉依姫命とある。

  • また、宇佐神宮の祭神の一柱である比賣大神玉依姫と呼ぶ場合がある。 八幡系神社の祭神の玉依姫命は、この比賣大神のことだと思う。

  • また、天児屋根命と玉依姫命を祀っていた神社が存在する。 詳細は不明だが、枚岡神社春日大社に祀られる比売神を 玉依姫命と解釈する説があるのかもしれない。

玉依姫命 を祀る神社
(玄松子が参拝した神社のみ)

世良八幡神社広島県世羅郡世羅町小世良328
吉備津彦神社 境内 子安神社岡山県岡山市北区一宮1043
遠賀神社山形県鶴岡市井岡字和田181−1
六所神社山形県鶴岡市三和字堂地90
石井神社新潟県柏崎市大字北条宮ノ入1180
國廳裏神社鳥取県倉吉市国分寺426
賀茂神社島根県邑智郡邑南町阿須那3
田立建埋根命神社島根県邑智郡美郷町宮内338
能義神社島根県安来市能義町366
南宮大社 境内 御田代神社岐阜県不破郡垂井町宮代峯1734−1
櫟神社 境内社滋賀県高島市安曇川町南古賀558
二之宮神社 境内 小安神社滋賀県野洲市西河原55
和爾賀波神社香川県木田郡三木町井戸1582
鰐河神社 境内 本宮神社香川県木田郡三木町下高岡1843
五社神社福岡県福岡市南区檜原猿田3−3
竈門神社福岡県太宰府市内山883
筑紫神社福岡県筑紫野市原田2550
崇導神社 境内 出雲高野神社京都府京都市左京区上高野西明寺山34
天太玉命神社 境内 玉依姫命神社奈良県橿原市忌部町字一ノ道152
生島足島神社 境内 八幡宮長野県上田市下之郷
吉倉八幡宮富山県富山市吉倉649
八幡宮富山県氷見市一刎2619

【 玉依姫命:玄松子の祭神記(印刷用ページ) 】

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