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白山社
はくさんしゃ
富山県氷見市大境196

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富山県氷見市にある。
氷見駅の北10Kmほどの大境の港に鎮座。
富山湾を右手に見て、160号線を北上し、大境で東へ入ると、
小さな漁港の奥に鳥居が立っている。
境内入口は南西向き。
鳥居の右脇に「白山社」と刻まれた社号標。
十数段の階段を上ると神明造の拝殿があるが、
当社の特徴は、拝殿背後の洞窟。
洞窟の標高は四メートルで、約七千年前、
縄文海進期に波の浸食によって形成されたもの。
洞窟の入口は南西向き、高さ約八メートル、幅約十六メートル、
奥行き約三十四メートルあり、洞窟内に本殿がある。
大正七年(1918)六月、白山社改築のため土砂を取り除いた際に、
人骨、土器、石器等が出土し、発掘調査されて、
大正十一年(1922)に国の史跡指定を受けた。
洞窟内は、落盤によってできた六つの地層が、時代順に区別されており、
縄文時代と弥生時代のどちらが古いかを実証した貴重な遺跡らしい。
ちなみに六つの地層は以下のとおり。
第1層 | 鎌倉・室町時代 |
第2層 | 古墳時代後期 〜 奈良・平安時代 |
第3層 | 弥生時代後期 〜 古墳時代前期 |
第4層 | 弥生時代後期 |
第5層 | 縄文時代晩期 〜 弥生時代後期 |
第6層 | 縄文時代中期 |
本殿は、第3層の基壇の上にある。
創祀年代は不詳。
古くより、大境の産土神として崇敬された神社。
往古は、もっと北の九殿の地に奉祀されていたが、
中古、現在地に遷座されたらしい。
正徳二年(1712)書上帳および
宝暦十年(1760)社号書上帳には
大境の産土神として九殿大明神と白山宮の二宮が併記されており、
天保十四年(1843)本殿再建棟札には「白山宮、同殿九殿大明神」とあり、
事代主命・大國主命が九殿大明神なのだろう。
現在の社殿は、上記の発掘調査後、
大正九年に再建されたもの。
拝殿の扉に、鷹の羽の紋が付けられていたが神紋だろうか。
境内に「明治四十年十月鰤大敷網発祥之地」と刻まれた石碑があったが、
何のことかわからない。ブリ漁の手法だろうか。
社頭 |
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鳥居 ![]() | 社殿 ![]() |
境内社殿 |
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洞窟内に本殿 ![]() | 洞窟の奥、ずっと奥に湧水があるらしい ![]() |
【 白山社 (氷見市大境)(印刷用ページ) 】
