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山梨岡神社
やまなしおかじんじゃ
山梨県笛吹市春日居町鎮目1696  Zenrin Data Com Maps display !!

式内社 甲斐國山梨郡 山梨岡神社
旧郷社

御祭神
大山祇命 別雷命 高靇神 虁神

山梨県笛吹市春日居町にある。
石和温泉駅の北東1Kmほど。
御室山の麓に鎮座している。

140号線(青梅街道)から北へ入ると、
山の麓、木々に囲まれた境内が見えてくる。
秋の参拝だったので、紅葉した山の境内の木々が美しかった。

当社には、虁という架空の奇獣の像がある。
『山海経』に記載されている神獣で、次のように記されている。

「東海の中に流波山あり、海につきでること七千里、
頂上に獣がいる。状は牛の如く、身は蒼くて角がなく、足は一つ。
これが水に出入するときは必ず風雨をともない、
その光は日月の如く、その声は雷のよう。
その名は虁。
黄帝はこれをとらえてその皮で太鼓をつくり、雷獣の骨でたたいた。
するとその声は五百里のかなたまで聞こえて、
天下を驚かせたという。」
つまり、虁は、雷神であり、水神。

『山海経』挿絵の虁



別雷命高靇神の二神を合せた象徴か、
あるいは、もともと虁神を祀っていたものを二神に託したものか。

崇神天皇の御代、日光山高千穂峯(背後の御室山か?)に祀り、
成務天皇の御代、郡境を定める時に、
麓の梨樹を伐り拓き神戸を遷して山梨岡神社としたもの。

当社境内には、その郡境を示す「郡石」が置かれている。

神紋は、『神社名鑑』には三つ巴とあったが、確認していない。

社前の樹木の根元には石碑があり、木に巻き込まれていて面白い。
社殿の左には、稲荷神社が祀られているが、
その瓦、紋章のある部分が「星印」に欠けていた。
五芒星が付いていたのかもしれないと思ったが、
誰にも話を聞くことができなかった。
ちょっと興味深い。


御室山の麓に境内

拝殿

本殿

神楽殿

郡石

境内社稲荷神社

稲荷神社の瓦

石碑を巻き込んだ木

境内の木

境内の木

山梨岡神社の由来
鎮座地春日居町大字鎮目字宮の前一六九六番地
由緒延喜式神名帳に載る古社で、旧社格は郷社である。人皇十代崇神天 皇のとき、国内に疫病が流行し災害も多い故、勅命により御室山頂 に創祀され、その後、成務天皇の御代に麓の梨樹を伐り拓いて神戸 を遷し「甲斐ヶ根・山梨岡神社」と号したのである。「やまなし」の 語源発祥の地であり、大字「しずめ」の地名も往古軍団が屯した名残りである。
祭神大山祇命別雷神高靇神
祭日四月四日、五日 摂社吾妻屋宮の御神体を迎え、虫加持、太々神楽の執行、神輿の渡御があり盛大に行われる。
文化財
(一)本殿(付棟札)……国指定重要文化財
一間社隅木入春日造、向拝付屋根こけら葺
室町時代末期の建築様式で、飛騨の工、造営となっている。
(二)太々神楽(二十四種類)県指定無形文化財
(三)虁の神(雷、魔除の守護神)町指定文化財(民俗)
(四)ふじ 町指定天然記念物
(五)社宝武田信玄公社参状、禁制、山争論裁許状
御朱印状(写)その他
尚神社を中心に裏山一帯は歴史景観保全地区として県指定
古歌甲斐かねに咲にけらしな足引きの やまなし岡の山奈しの花
能因法師
あし曳の山梨岡に行水の たえすぞ君を恋わらるべき
詠人不知

−境内案内板−



【 山梨岡神社 (鎮目)(印刷用ページ) 】

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