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八雲神社
やぐもじんじゃ
福島県郡山市三穂田町下守屋字上豊舘62

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福島県郡山市にある。
郡山南I.C.から西へ6Kmほどの下守屋。
道路から少し西へ入る小道の突き当たりに鎮座。
境内入口には、八雲神社と飯豊和氣神社の社号標が左右に立っている。
階段を上り、境内に入ると、正面に背の高い鳥居と二本の夫婦杉。
境内は狭いのだが、なかなか面白い光景に、感嘆。
正面の社殿が八雲神社で、左手には飯豊和氣神社がある。
飯豊和氣神社は、当社の西に聳える778mの神奈備・妙見山山頂に鎮座しており、
この社殿は遥拝殿なのだ。
創祀年代は不詳。古くから祇園様と呼ばれ、
山頂の妙見様(飯豊和氣神社)とともに親しまれた神社。
福島県には八雲神社が数十社鎮座しており、
坂上田村麻呂により、熱田神宮からの勧請とする由緒の社が存在する。
飯豊和氣神社は、妙見山の山頂に鎮座し、
山頂部を特に飯森山と呼ぶ。
創祀年代はは、神亀元甲子年九月と伝えられ、
式内社・飯豊和氣神社に比定される古社。
今回は、日程の都合で、妙見山山頂の飯豊和氣神社には参拝せず、
麓の遥拝殿で我慢、というつもりで訪れたのだが、
狭いけれどもコンパクトにまとまった境内に、綺麗に整備された社殿。
さらに立派な夫婦杉を見ることが出来た。
境内には幾つかの石祠も祀られていたが詳細は不明。
飯豊和氣神社の横に、四方を木に囲まれた石祠が、
特別という感じで祀られていた。
『福島県神社名鑑』には、
境内社として冨士屋稲荷神社、風神社、大山祇神社の名が載っている。
飯豊和氣神社本社の鎮座する妙見山だと思うが自信は無い |
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境内入口 ![]() | 二つの社号標 ![]() |
八雲神社境内 |
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式内・飯豊和氣神社遥拝殿 ![]() | 八雲神社社殿 ![]() |
社殿前に夫婦杉 ![]() | 夫婦杉 ![]() |
境内社の石祠 ![]() | 他にも小さな石祠が並ぶ ![]() |
延喜式内 飯豊和気神社 略記
飯森山(妙見山名は国有林)標高770m余の嶺に鎮座する飯豊和気神社は、五穀養蚕の守護の神であって神亀元甲子年9月勧請による延喜式内の古神である。日本紀略寛年9年9月7日「授陸奥国正六位上飯豊和気神社・・・」云々と記載神位授けられ文禄2年2月正一位の宣旨があり、また元文5年2月24日御幣勧請の宣命があった古社であって往古より神威霊験顕著でる為、各領主の崇敬篤かった。寛永13年3月野火のため本殿拝殿その他附属建物並びに延喜式宝物、社記、古文書等残らず消失し、神玉は飛ケ森という所の大樹へ飛遷した其節、神主大河原伊勢守が箱に封入権宮へ奉還した。これを稲霊の魂玉と申し伝わる。その後、会津城主加藤式部少輔(義明公)が、本殿、拝殿並び籠殿等の附属建物を再建し、神領二百石、神子領二十石を賜る。そして、寛永20年二本松城主丹羽氏領となり、以来神領等は廃される。秋の祭典には、甘酒を醸し桶のまま神殿に供えて、参詣の人々に授け飲ませ、また御種貸神事として神前に供えた種籾を、信者へ貸し下げ翌年の祭典に新穀を返納させたが、何種の種が交じっていても雑穀とならず、主穀と同一となるという奇妙な稲霊の御種貸しと言う古代の神事があった。 明治維新までは、御山祭と称する祭事があって、領主の二本松城主丹羽家より郡奉行、代官等を参向させ、同領である安積郡内の神官全員が登山し、五穀豊穣、悪疫退散の祈祷を行った。また、早天の時は山下の各村から登山して、降雨祈願をした。 明治30年4月1日、再び野火の延焼により社殿其の他の建物を全焼したため明治43年4月に再々建した。併し、80年余りを過ぎ風雪水に浸される事甚大で昭和56年11月四度の建築にて現在に至っている。 なお、山頂には夜毎に樹立ちの中の社前に、幾千個の燈光が発現し、神秘であり「御竜燈」と呼ばれて遠近の人々にも知られている。また、現在も敬神者が遠くから参拝に登山し、特に戦中時まで春祭りには、千数百人の参詣人で大賑わいな山祭りであった。 −『平成祭データ』− |
後日、東日本大震災から3ヶ月後の平成23年6月5日、
再度、当社に参拝し、妙見山を目指してみた。
当社入口の鳥居は倒壊の恐れがあるためか、
神社は立入禁止となっていた。
仕方ないので、妙見山を目指して道を進むと
舗装された狭い車道脇に、山頂の飯豊和氣神社本社への鳥居。
そこから少し登ると舗装路は終わり、
あとは未舗装の狭い砂利の林道が1Km以上続いている。
少し入ってみたが先が見えず、震災の後なので道の状況もわからない。
このまま進んで立ち往生するのは危険だな、
などと、心の中で言い訳をしながら、ゆるゆるとバックして
山頂への登拝をあきらめた。
もう少し近ければ、あるいはもう少し元気な時なら
歩いて登ってもよかったのだが。残念。
林道途中の鳥居。参道はまだまだ続く |
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