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伊豆佐比賣神社
いずさひめじんじゃ
宮城県宮城郡利府町菅谷飯土井字長者55
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式内社 陸奥國宮城郡 伊豆佐賣神社 |
宮城県宮城郡利府町にある。
新利府駅の北西1Kmほど。仙台北部道路の西にある。
道路脇の丘の上に鎮座しており、東側から鳥居がみえる。
狭い参道の坂道を登ると鳥居があり、その上が境内。
参道入口には、「伊豆佐比賣神社・飯土井稲荷明神」の案内。
創祀年代は不詳。
『新撰陸奥風土記』には、
「天武天皇白鳳二年圭田を奉り神祭を行へり」とある。
俗に、「御姫の宮」とも呼ばれていた。
鎮座地の名称は、長者。
昔、ここの九門長者という豪農が住んでいたという。
参道に、その九門長者にまつわる伝説が記されていた。
紀伊の姫が、かどわかされ、九門長者の元で召使をしていた。
美しい姫は、身を守るため、観音菩薩に祈願する。
「普通の人には醜く、高貴な人には、美しいままに見えるように」
そして坂上田村麻呂と結ばれ、生まれた子が、二代目田村麻呂となる。
伝説の基本構造は「姥皮」型。
全国に広く流布されている民話の構造。
興味深いのは、二代目田村麻呂となる子の話だ。
田村麻呂という名は、継承されていく名前だったのだろうか。
神紋は、星が9つの九曜。
ここに住んでいた長者の名が九門。
なにか関連があるかもしれないが、資料不足。
参道 |
社殿 | 境内社の石祠 |
社殿左の飯土井稲荷 | 本殿? | 鳥居 |
九門長者屋敷跡の伝説について
ここには、今から約千百十余年前、奥羽地方でも名高い
豪農の九門長者の邸宅があった。その時、造った外濠や長者の井戸が現在も残っている。 この長者屋敷跡について、次のような伝説がある。 『長者の家には、多くの召使が雇われていたが、その中に 悪玉という誠に醜い女がいた。彼女はもと紀伊の国の 斎大納言という公家の姫君でたいへん美しく頭のよい 娘であったが、伊勢参詣の帰り、悪者どもにだま され、この九門長者の召使として売られてきたの である。そこで、彼女は自分の身を守るため「普通 の人には醜い女と見え、身分の高い人にはもとの美し い姫の姿に見えるように」と守り本尊の観世音菩薩 に祈願をしていた。時に征夷大将軍である坂上田村麻呂 が蝦夷征伐の折、この九門長者の家のお立ちより になり、彼女を見そめた。延暦十八年巳歳(七九九)八月 一日、彼女は男子を出産、名を千熊丸といい、当時の人々 は神童と呼んでいた。千熊丸は十三歳になった時、母と共 に都に上り、父の将軍を親子の対面をし、二代目田村麻呂 将軍となった』ということである。 −神頭掲示板− |
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