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秋葉山本宮 秋葉神社 下社
あきはさんほんぐう あきはじんじゃ しもしゃ
静岡県浜松市天竜区春野町領家
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式外社 岐氣保神 三代実録 |
静岡県浜松市春野町にある。
362号線と気田川が交差する場所、領家。
キャンプ場の前に、境内入口がある。
参道の階段を上ると、鬱蒼とした印象の境内。
秋葉山の南東麓に鎮座する当社・下社と、
秋葉山山頂の上社。
両社をあわせて「秋葉山本宮秋葉神社」と呼ぶ。
全国の秋葉神社の総本山である。
当社から、秋葉寺を経由して山頂の上社まで
遊歩道があり、歩いて参拝できるようだが、
車の場合、気田川に沿った細い道を西へ進み、
天竜川近くから秋葉山を目指すと、上社がある。
創始年代は不詳。
社伝によれば、和銅二年(709)社殿を創建という。
また「秋葉山縁起」によれば、養老二年(718)、
行基によって秋葉山が開山されたという。
「三代実録」貞観十六年(874)五月十日の条にある、
「岐陛保神ノ社」が当社に比定され、
「岐陛(きへ)」は、秋葉の古語であるという説がある。
また、「保ノ神」は火ノ神であるともいわれ、
秋葉山は「火防」に霊験があると考えられている。
境内の右手に、もうひとつ社殿があった。
境内社だろうか、よくわからなかった。
昔の社殿のような感じなのだが、額には、以下のように記されていた。
祭神六座
天照皇大御神、中筒男大神、大山祇大神
八幡大神、天児屋根大神、武甕槌大神
合祀六社
天王神社、熊野神社、八阪神社、
金山神社、山野神社、若宮神社
境内入口 |
参道階段 | 境内 | 境内社か |
社殿 |
正一位秋葉神社略縁起
秋葉山は、赤石山脈の遠州平野に突出した最南端で天竜川の上流に位置し、山頂に秋葉山本宮秋葉神社を祀る。 上古より神様の鎮ります御神体山として崇敬され、初めて御社殿が建ったのは和銅二年(西暦七〇九年)元明天皇の御製によるものとつたえられる。 「あなたふと秋葉の山にまし坐せるこの日の本の火防ぎの神」御社号は、上古は「岐陛保神ノ社」(岐陛は秋葉の古語)と申し上げたが、中世両部神道の影響を受けて「秋葉大権現」と称し、明治初年教部省の達で権現の号を改め「秋葉神社」となったが、昭和二十七年全国の秋葉神社の総本宮であるところから「秋葉山本宮秋葉神社」と改称した。 御祭神は火之迦具土大神と申し上げ、伊弉諾、伊弉冉二柱の神の御子で火の主宰神である。 火の光は時間的、空間的に人間の活動の範囲を拡め、その熱は人間に冬の寒さをも克服させ、食生活を豊かにし、そのエネルギーは工業・科学の源となると共に、その威力は総ての罪穢を払い去るのである。光と熱と強いエネルギーを与えられたこの神は、文化科学の生みの親として畏敬され、崇ばれてきたのである。 御神徳は火の幸を恵み悪火を鎮め、緒厄緒病を祓い除く火防開運の神として、火災消除・家内安全・厄除開運・商売繁昌・工業発展の御霊験あらたかなるものとして、全国津々浦々から信仰されている。 御霊験は奈良朝以来、シバシバ顕れ、御神威は海内に行きわたり、朝廷の御信仰篤く正一位の宣旨を賜って、正一位秋葉神社と申し上げる。 世に名高い秋葉の火まつりは、十二月十五日・十六日両日執り行われる。 特に十二月十六日夜半の防火祭には、秘伝の弓・剣・火の三舞の神事が古式豊かに壮厳華麗に繰り広げられる。四月二十一日春祭鳴弦式、十二月十五日御阿礼祭等古社にふさわしい特殊神事が執り行われる。 御社頭は、山頂の上社と山麓の下社とある。下社は、若鮎跳る気田川の清流に臨む山麓坂下(国道362号線)にあって、バスを下車して約百米で社頭に額づくことが出来る。 上社は、天竜川畔雲名・秋葉ダム(国道152号線)から夫々登山自動車道に沿って約二十分で山頂駐車場に達する。 神域には老杉がうっ蒼と繁り、御本殿は昭和六十一年十月に遷座され、建坪百三十坪、総桧の入母屋流れ造りである。 御神宝には重要文化財「安綱」「弘次」「来國光」を始め数十余振りの御神刀(刀剣)が源頼義・今川仲秋・武田信玄・豊臣秀吉・加藤清正等の武将より奉納され現存している。 −『平成祭データ』− |
【 秋葉山本宮秋葉神社 下社 秋葉神社(印刷用ページ) 】