山津見神・山祇
やまつみのかみ・やまつみ
古事記 |
頭 | 正鹿山津見神 | まさかやまつみのかみ |
胸 | 淤縢山津見神 | おどやまつみのかみ |
腹 | 奥山津見神 | おくやまつみのかみ |
陰 | 闇山津見神 | くらやまつみのかみ |
左手 | 志芸山津見神 | しぎやまつみのかみ |
右手 | 羽山津見神 | はやまつみのかみ |
左足 | 原山津見神 | はらやまつみのかみ |
右足 | 戸山津見神 | とやまつみのかみ |
| |
日本書紀 |
頭 | 大山祇 | おおやまつみ |
胴 | 中山祇 | なかやまつみ |
手 | 麓山祇 | はやまつみ |
腰 | 正勝山祇 | まさかやまつみ |
脚 | 䨄山祇 | しぎやまつみ |
|
闇山祇:
くらやまつみ
戸山祇:
とやまつみ
……
- 『日本書紀』一書に、伊奘諾尊が軒遇突智命を斬って五つに断たれ、五つの山祇となった。
第一の頭は大山祇(おおやまつみ)となった。
第二の胴体は中山祇(なかやまつみ)となった。
第三の手は麓山祇(はやまつみ)となった。
第四の腰は正勝山祇(まさかやまつみ)となった。
第五の脚は䨄山祇(しぎやまつみ)となった。
このときに斬られた血がそそいで、石や砂や草木が染まった。これが草木や石や砂自体が燃えることの起こりである。
- 『古事記』では、刀(天之尾羽張、またの名は伊都之尾羽張)で斬られた迦具土神の各所に八柱の山津見神が生まれた。
頭に正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ)
胸に淤縢山津見神(おどやまつみのかみ)
腹に奥山津見神(おくやまつみのかみ)
陰に闇山津見神(くらやまつみのかみ)
左手に志芸山津見神(しぎやまつみのかみ)
右手に羽山津見神(はやまつみのかみ)
左足に原山津見神(はらやまつみのかみ)
右足に戸山津見神(とやまつみのかみ)。
- 『日本書紀』の一書には、軻遇突智を斬った剣の柄頭からしたたる血から、暗龗、闇山祇、闇罔象が生まれたとある。
- 『先代旧事本紀』に、戸山祇の名がみえる。
……
- 正鹿山津見神。正勝山祇。正鹿・正勝の「まさか」は、真坂で、山の坂とする説。正真正銘の坂とする説がある。
正鹿山津見神・正勝山祇 を祀る神社(玄松子が参拝した神社のみ)
- 淤縢山津見神。淤縢は「下る処」とする説。二番目の山津見神で「弟」とする説がある。
- 奥山津見神。奥山の神。
- 闇山津見神。闇山祇。谷山の神。
闇山津見神・闇山祇 を祀る神社(玄松子が参拝した神社のみ)
- 志芸山津見神。䨄山祇。重・繁を意味し、樹木の茂る山の神。
志芸山津見神・䨄山祇 を祀る神社(玄松子が参拝した神社のみ)
羽山津見神・麓山祇 を祀る神社(玄松子が参拝した神社のみ)
- 原山津見神。原の意味で、山裾の平坦な山の神。
- 戸山津見神。戸山祇。奥山に対する外山の神。端の山、人里近い山の神。
- 大山祇。大山津見神を参照。
- 中山祇。中間の山の神か。
【 山津見神・山祇:玄松子の祭神記(印刷用ページ) 】