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麻氐良布神社
まてらふじんじゃ
福岡県朝倉市杷木志波5458

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式内社 筑前國上座郡 麻氐良布神社 |
福岡から日田へ続き、筑後川に沿って走る386号線、志波にある。
志波の交差点から北上し、普門院という寺まで車。
柿畑の広がる中を歩くと、眼前に295mの麻底良山。

しばらく歩くとこんもりとした森と鳥居があり、下宮がある。
そこから、ただひたすらに、麻底良山山頂を目指して歩く。
久しぶりの山歩きで、アキレス腱が切れそうになる。
麻氐良布神社は、その山頂にある。
「マテラフ」という奇妙な社名から、
「天照(アマテル)」と関連付け、日神信仰とする説がある。
「麻多羅(マタラ)神」と関連付け、星神信仰とする説もある。
日本書紀に記載された朝倉の社とされ、雷神信仰とする説もある。
謎の神社なのだ。
日本書紀、斎明天皇の条に、以下の記述がある。
「天皇が朝倉の宮に移られた時、朝倉の社の木を切ってこの宮を建てた。
そのため雷神が怒って御殿を壊した。
宮殿内に鬼火があらわれ、多くの者が病で死んだ。
天皇が崩御された時、朝倉山の上に鬼があらわれ、
大笠を着て喪の儀式を覗いていた」
この、朝倉山が麻底良山であり、朝倉の社が麻氐良布神社であるという。
麻氐良布の神は、雷神であり、鬼なのだ。
下宮の左脇に、細い道らしきものがある。それが参道。
下宮前には舗装された道路があるが、それは柿畑の作業用農道だ。
はじめ、そちらの道を進み、山頂近くまで登ったが
行き止まりでショックを受けた。
急な参道を登る、九十九折の山道を何度も曲がる。
途中、石の祠や巨石などがある。
山頂の境内は、枯葉に埋もれていた。
下宮入口 |
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下宮参道 ![]() | 下宮参道 ![]() |
下宮 |
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山頂参道途中の石祠 ![]() | 参道 ![]() | 麻底良山山頂 ![]() |
山頂本社境内 |
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本殿 ![]() | 拝殿 ![]() |
末社、筑前式内十社が祀られている |
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麻氐良布神社 (までらごんげん) 旧郷社 朝倉郡杷木町志波麻氐良山 久大線筑後吉井駅より北四粁 祭神 伊弉諾尊 月夜見尊 天照大神 素盞嗚尊 蛭子尊 例祭 三月一五日、一○月一六日 本殿 流造五坪 境内 四九二坪 末社 一二社 神事と芸能 例祭日上宮獅子舞、下宮に奉納相僕 由緒沿革 日本書紀斉明天皇の条に朝倉の社 の木を伐り神怒りて宮殿を壊し侍臣多く疫 死、天皇又崩行し給うたとある。朝倉の社は 是ならんといひ伝えられている。近郷に於け る高神様と申して、年中参詣登山者が頗る多 い。明治五年郷社に列す。 −『神社名鑑』− |
