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明日香・橿原式内社巡り 二日目
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● 2月12日 ホテルを出て、橿原神宮駅へ
ホテルは八木だが、レンタサイクルが周辺にないらしい。早めに出て、橿原神宮駅へ向かう。8時過ぎに到着。が、昨日のレンタサイクル屋は閉まっていた、9時開店とある。

なんとなく、「今日はついてない」感じがする。仕方なく、缶コーヒーを飲みながら待つ。8時30分に、レンタサイクル屋に人影。開ける準備をしているようだ。近づくと昨日のおじさん。お願いして、貸してもらう。「ちょっとついているかも?」

今日の予定は、天香具山・耳成山、そして八木周辺。コースを確認し出発。

 鷺栖神社
橿原神宮から東へ。藤原宮近くにある神社。川沿いにあるが、どういうわけか、裏から入ってしまう。拝殿に神紋があり、喜ぶ。「半菊に一文字」は、葛城の一言主と同じだ。関係あるのか?

 天岩戸神社
鷺栖神社から東の天香久山を目指す。途中の森に、神社の気配を感じ、自転車を止めて中に入ると、春日神社とある。かなり雰囲気のある杜だが、先を急ぐので、撮影はなし。
しばらく進むと、観光バスが止まっていた、案内があり、「天香山神社」への道。ここは後回しの予定なので、通過し、路地を入ると鳥居が見えた。境内から家族連れが出てくる。やや暗めの境内は、怪しげな雰囲気。本殿は無く、磐を祀る。

 春日神社
万葉の丘にあるはず。東へ進むと、丘の上に続く階段があった。上ってみると墓地だった。ガッカリだ。
さらに東へ進むと、スポーツ広場というモノが出来ていた。地図と道が違う。スポーツ広場の中に入っても神社は見えず。たしか、この裏あたりのはずだが、裏へ抜ける道が見えない。

少し戻ると、狭い路地があったので、そこに入り坂道を登ると、お寺。周囲を何度も走り回った結果、そのお寺の横に参道があった。神社の気配がなく、単なる空き地のような場所だったので、気づかなかった。ここで、かなりの時間を無駄にしてしまった。まずい。

 国常立神社
さっき間違えたお墓の丘近くに、天香久山へ続く細い道があったので、そこを上る。作業をしていたおばさんに、山頂への登り道を聞くと、すぐそばに、階段があるとのこと。

自転車を止め、階段を上る。山頂らしい場所に着くが、神社は見えず、道が続く。やっと見つけた神社は祠だけだった。

 天香山神社
さっき、観光バスが止まっていた案内に戻る。狭い坂道を自転車を押して進む。遊歩道のような小道で、気持ちが良い。下り坂を降りると、神社の前に到着。本殿は高いところにあったので、台の上に登って撮影。

 畝尾坐健土安神社
天香山神社から、すこし北へ行き、路地を西へ行くと、ある。狭い神社。木々の上で烏がうるさくなきさけんでいる。

 畝尾都多本神社
さらに西へ行き、ちょっと南。通りに案内がある。哭沢女神社という案内もあった。
境内に八幡もあるが、参道正面にあるので、そっちが主体のような感じだ。

ここから北上し、耳成山を目指す。コース確認。何故かわからないが、一人で気合を入れる。

 山之坊山口神社
JRの踏切を超え、耳成山を目標に進む。途中の川の側に神社があった。表に回ると、山之坊山口神社とある。探さなくても行き着けるとは。ついてるのかも?
境内では、婦人会のゲートボール大会中だったので、遠慮しながら参拝。じろじろ見られた。

 耳無山山口神社
耳成山麓に到着。麓に池・公園があり、家族連れも多い。多くの人がハイキングに来ているようだ。山頂へ続く道の横に鳥居があり、参道がある。参道を登ったが、誰も来ない。みんな登山道を進んでいるようだ。神社に到着すると、ハイキング客が数人。登山道はここで合流しているらしい。山頂に興味はなく、予定が詰まっているので、玄松子はここで戻る。参道を下りながら、後のコースを再検討する。万葉の丘で時間を使ったが、それ以降は順調だったので、かなり速いペースだ。これなら田原本町へ行けるかも。

ということで、八木周辺は明日に回し、このまま北上することに決定。

 阪門神社
耳成山から北上し、集落の中の路地を進むとある。境内では近所の子供達が鬼ごっこをしている。こういう神社の参拝はちょっと恥ずかしい。カメラで撮影していると、何事かと近づいてくる。よわった。

 竹田神社
阪門神社から東へ、竹田大橋の側。かなりきれいな社殿が道路からでも見えるので、楽だ。

 天満神社
竹田神社から北へ。153号線を横切り、さらに北へ行くと天満神社がある。ここの社殿もきれいだ。金の梅鉢紋が美しい。ただ、周囲が道路なので、乾燥したこの時期は砂っぽい。

 十市御縣座神社
天満神社から西へ。立派な福祉センターを通過。
入り口は、そうでも無いが境内は広い。境内で、一人、箒で掃除している方がいた。ちょっと挨拶して、参拝・撮影開始。拝殿横の垣根にワイヤーで仕切りがあり、本殿が良く見えない。本殿は、一段高く瑞垣に囲まれているので、ワイヤー内に入っても構わないと思ったが、とりあえず掃除をしている方に伺うと、「どうぞ」と快く入れてくれた。
おかげで本殿を正面から撮影できた。神職の方らしく、神紋や由緒などをお聞きした。「由緒を差し上げます」ということで、由緒をいただく。朱印もいただいた。ついでに、絵馬もお土産にいただいた。お金を出そうとしたら、「サービス」とのこと。境内を出ようとすると、「お気をつけて」と声をかけてもらう。これまでの疲れが消えた。

さぁ、がんばろうっと。

 春日神社
十市御縣座神社から西へ進み、一度24号線へ。ここから、田原本町に入る。
北上し、千代交差点で東へ入る。寺の横にある神社。社殿は寺の境内からも見える。式内社千代神社が末社にあるらしいのだが、末社は良くわからない。瑞垣内に三棟の本殿と両脇に小祠。そのどれかだろうと思うが、確認できない。無念。

 村屋坐弥冨都比売神社
春日神社から、まっすぐ東へ。かなり走る。大和川手前で北上すると、古い木の鳥居がみえる。鳥居横には、道祖神。表面には「道祖神 保食神」とあり御幣の彫物。面白い。
境内はかなり広い神社。池があったようだが、今は枯れている。拝殿右に、村屋神社という小祠が二つ。左には服部神社という小祠。境内左に、恵比寿神社。枯れ池のそばに市杵島神社と書いた鳥居があるが、その奥の祠には物部神社とある。なんか変だぞ。合祀か?

久須々美神社が境内にあるはずだが、見当たらない。資料に載っていない恵比寿神社がある。どちらも事代主を祭神にしているので、多分、これでしょう。
(後日、関西在住の「神奈備にようこそ!」サイトで確認していただいた。間違いない。

 八幡宮
村屋神社から北へ。岐多志太神社へ向かう途中にあった。予定外だが、かなりの小社で鳥居と本殿のみ、なので、条件反射的に撮影してしまう。

 岐多志太神社
そして岐多志太神社。畑の中に、ポツンとある。出雲の鳥屋神社を思い出したが、それよりもかなり小さい。今日は、小さな神社が多いので、参拝も短時間で終わってしまうぞ。いいのか、これで。鳥居・拝殿・本殿を撮影し、グルッと周りを歩き、いっちょあがり。そんな参拝で良いのか? しばし、反省モード。数多くまわる事に固執し、本来の目的を失いつつある。いかんぞ。

 森市神社
西へ向かうと、大安寺池があり、その横に縦長い境内。境内社千代神社は見当たらない。本殿は二つの小祠だが、これかも。灯篭に三つ巴。

げっ。これまでの神社で神紋を確認していないものが幾つかある。急いでデジカメの画像を確認する。多くが小さい神社なので、もともと確認不可能だった。ちょっとほっとするが、残念でもある。油断していた。またまた、反省モードに入る。

ここで、ルートの再検討。とりあえず、鏡作坐天照御魂神社に神紋確認に行く予定だが、その後、北上するか、南へ戻るか。時間はまだ余裕があるので、糸井神社まで行くことに決定。

 池坐朝霧黄幡比賣神社
地図では、法貴寺近くに鳥居のマーク。森市神社の真北にある。大和川側が、結構立派だった。岐多志太神社は地図に名前が載っているのに不思議だ。本殿左右に末社が多い。瑞垣の外は近づいて接写。小祠に神社名が記されているのがうれしい。瑞垣内にも幾つかあるが、ズームで撮影。

 鏡作坐天照御魂神社
前回も来ているので、迷わない。境内で、親子連れがキャッチボールをしている。邪魔をしないように、社殿へ急ぐ。本殿を見て、五三の桐と三つ巴を確認。ついでに、本殿写真を取り直す。

ここは、拝殿横に仕切りが無く、じっくりと本殿を鑑賞できる。造りの美しい神社だ。ただ、不満は境内の木々が少ないので、杜(もり)という印象がないことだ。以前の写真では、かなりの木々におおわれていたようだが。

 富都神社
鏡作坐天照御魂神社から、ず〜っと西。二つの伊多神社を横目で見て通過し、24号線バイパスへ。周辺が工事中で、通行止めにはまる。仕方なく迂回するが、なかなか向うに渡れない。なんとか、遠回りをし、川沿いの神社へ到着。境内に「掃除当番表」が張ってあった。

 糸井神社
かなり疲れてきた。富都神社から県道197号線に入り、ず〜っと北上。宮前橋の向うに赤い鳥居が見える。残念ながら、ここの境内はあまり、印象にない。なぜだろう。疲れていたからかなぁ。そういえば、朝から何も食べてない。空腹感はないので、とりあえず、考えないようにする。

 比賣久波神社
糸井神社から西へ行くと、池の中に小山が見える。鳥の山古墳だ。池の西側に鳥居があり、参道が北へ続く。境内のベンチで、一人のおばあさんが座っていた。日向ぼっこか。軽く会釈して、参拝・撮影開始。

ところで、この「参拝」、玄松子は通常、二礼二拍手一礼を基本としている。ただし、これを行うのは、周りに人がいない時か、正式参拝も行われるような規模の大きな神社、に限られる。街中の神社で、境内に人がいる場合、何故か恥ずかしいので、軽く会釈だけで済ませる事が多い。他の参拝客の方が、二礼二拍手一礼で参拝している場合は、恥ずかしくなく出来る。どうして「恥ずかしく」感じるのかは分からない。「照れ」だと思うが。

たまに、お年よりの方が深〜くお辞儀をし、長時間、一心不乱に祈っている姿を見る。その姿に神々しさを感じる場合もある。

 多坐弥志理都比古神社
鳥の山古墳から、一気に南下し戻る。橿原市手前にある。大きな神社なので、案内もあり、迷わない。裏から入ったが、四棟並んだ本殿が美しい。拝殿も新しく、境内もきれい。
入り口の説明に、周囲に幾つかの摂社(いづれも式内社)があると書かれていた。時間の許す限り、参拝しよう。

 小杜神社
多坐弥志理都比古神社入り口の南にある森が雰囲気がある。東から回り込むと、小杜神社と描いた石柱。さらに鳥居も見えてきた。が、境内には、立派だが孤独に祠が一つ。さびしい。せめて瑞垣でもあれば、と思う。

 姫皇子命神社
多坐弥志理都比古神社の東にある。住宅地の中の路地を進むが行き止まり。大きく東から回りこむ。参道前に、祠が二つ。「まさか、これか?」と近づくが違う感じ。その奥に、鳥居があった。
拝殿と本殿。多坐弥志理都比古神社ほどの華麗さはない。境内の横に小道があり、その先は多坐弥志理都比古神社境内に繋がっている。はじめからこの道を来れば良かった。

次に、皇子神命神社を目指すが、地図にそれらしいものがない。姫皇子命神社から多坐弥志理都比古神社への小道の途中に、真新しい祠のようなものがあった。近づいて確認したら、「観音堂」とある。残念。

 皇子神命神社
多坐弥志理都比古神社の周りを一周し探すが分からない。もう一度、多坐弥志理都比古神社に戻り、何か案内はないかと探すが、見当たらず。多坐弥志理都比古神社境内横に建物がある。多分神社の関係だと思う。そこで聞いてみようと、敷地内に入ろうとすると、それまで寝ていた大きな犬が立ちあがり、吼える。どうやら、犬には「怪しい奴」と思われる風貌のようだ。躊躇していると、そこの方(多分神社の方)が現れる。挨拶し、皇子神命神社の位置を聞く。多坐弥志理都比古神社の真南にある建物の南にあるらしい。礼を言って、向かう、と、小さな祠があった。
社名を記したものはない。祠前に青竹が門松のように立ててある。正月の名残か。しかし、分かりにくいぞ。

 屋就神命神社
多坐弥志理都比古神社から西。橿原市に入る。道路沿い、畑の中にある境内。鳥居と社名を記した石柱がある。拝殿は無く小祠だけ。

今回、参拝した神社の中には、拝殿の無いものが多い。拝殿の意味について考えてしまう。本来の神への信仰は、磐座であれ、本殿であれ、神のいます依り代と、参拝する人間の関係である。そこに拝殿が介在すると、両者の関係に距離が出来る。今回参拝した神社では、拝殿から周囲を塀で囲み、本殿と直接対面することのできない神社も多かった。それは、あきらかに、距離を保つこと・隔絶する意図だ。拝殿の意義がわからない。
たしかに、大きな神社では、立派な拝殿の奥に、本殿を設け、距離を置くことで、神を崇める意識を促す効果はあるようだ。また、立派な社殿は、神に対する寿ぎでもある。では、拝殿の無いものは、信仰が薄いかと言えば、そうではない。路傍の地蔵・小祠のように、より身近に神を感じることが出来るからだ。う〜ん。よくわからん。

 子部神社
屋就神命神社から、さらに西。集落の中にあるらしい。が、路地が折れ曲がり、良くわからない。それらしい木々や林を見つけ、近づくが寺院が多く、勘が働かない。
仕方が無い。それほど広範囲ではないので、自転車で、すべての路地を走ることにする。あみだくじでもするように、路地を走りまわり見つける。公園の北側。境内では子供達が、ヒーローごっこをして遊んでいる。
本殿に、ちょっとかわった神紋があったが、遠くてよくわからない。藤のような、笹のような、菖蒲のような、とにかく植物だが、確認できず。デジカメのズームでとりあえず撮影しておく。その後、自宅に戻って、拡大して検討したが、結局わからなかった。また、南西50mのところに、同じく子部神社という小祠があるらしいことも、後で知った。むちゃくちゃ悔しい。脱力感。
が、当日は、そんなことも知らず。時間も無くなってきたので、一気に橿原神宮駅まで、南下。途中、宗我坐宗我都比古神社の前を通るが、時計を見ると5時まで30分しかないので、明日に回すことにして、昨日のように、畝傍山を目指す。

自転車を返すと、突然の、しかも猛烈な空腹感。急いでレストランへ。

今日は、大変良くがんばりました。と、自我自賛。
途中、何度も、反省し、悔やみ、迷い、悩む。まるで、苦行のようだ。でも、楽しい。




【 明日香・橿原式内社巡り 二日目:玄松子の雑記帳 】

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