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糟目犬頭神社
かすめけんとうじんじゃ
愛知県岡崎市宮地町字馬場31  Zenrin Data Com Maps display !!



式内社 参河國碧海郡 糟目神社
旧郷社

御祭神
彦火火出見尊 伊弉諾尊 伊弉册尊 素盞嗚命 犬頭靈神
合祀 豊受姫命

愛知県岡崎市にある。
岡崎駅の西1Kmほどの宮地に鎮座。

参道入口は南にあり、長い参道が北につづく。
参道入口の鳥居は通常の明神鳥居だが、
境内入口には、中山鳥居。(貫が左右に飛び出ないもの)
島木の反りも精悍な印象を与えるフォルム。

鳥居のすぐ後ろに神門。
参拝した時刻にもよるだろうが、境内は広くて明るい印象。

社伝によると、創祀は大宝元年(701)。
隣の上和田町に彦火火出見尊を祀り、糟目神社と称していた。
永延元年(987)に熊野三所権現を合祀。

洪水のため、建久元年(1190)、現在地に遷座したという。

社名の犬頭の読みは、
『平成祭データ』では「けんとう」、『神社名鑑』では「いぬがみ」。

上和田城主宇都宮泰藤が、当社の近くで鷹狩をし、
当社境内の大杉の下で休憩をしていた。
ところが、大杉の上には大蛇がおり、泰藤を襲おうとした。
泰藤がつれていた白い犬が、これに気づき、吠えて主人に知らせようとしたが、
泰藤は寝ていて、気づかず。
犬は、三度吠え続けたが、目覚めた泰藤は、犬の吠えることを怒り、
犬の首をはねてしまう。
はねられた犬の首は飛び上がり、
大蛇の喉に噛み付き、大蛇を殺し、主人を救う。
大蛇に気づいた泰藤は、この犬に感謝し、
犬の頭を手厚く葬り、これを祀ったという。
また、犬の尾は犬尾霊神として、下和田新宮に祀ったという。

各地に伝わる「犬塚伝説」の一つ。

この犬頭伝説からすると、「いぬがみ」と読むのが正しいのかもしれない。
ただ、犬頭伝説の真相は、新田義貞の首塚であるという。

建武の忠臣で足利に討たれた新田義貞の首を、
宇都宮泰藤が、京都より奪って来て、
これを埋めた首塚が当社にある大和田島弁財天社。

犬頭伝説が先にあり、新田義貞の話が後付けであるのが本当の真相だと思うが。

犬頭は生糸の産地として有名だったようで、
『延喜式主計寮上』に、参河国からの貢納品として
記載されている。
『今昔物語』に、「参河の国に犬頭の糸を始めたること」として、
次の話が載っている。

三河国郡司に新しい妻ができ、本妻の家に通わなくなった。
そのため、本妻は貧しくなり、飼っていた蚕は死んでしまい、
残った一匹も、白い犬に食われてしまった。
が、犬の鼻の穴から二本の糸が出てきたという。
引いても引いても出てくるので、どんどん引いていると、犬は死んでしまった。
本妻は、桑の木の下に犬を葬って祀った。
その桑の木には、蚕が多く生まれ、良質の生糸を作ったという、

花咲爺と同じモチーフの伝承。
この犬を祀った祠が、犬頭神社であるともいわれている。
ただし、『式内社調査報告』では、当社との関係は定かではないと記されている。

拝殿の扉に、葵の紋が付いていた。
神紋なのか、三河だからかわからないので、
神紋は不明なのだが、


参道入口

参道

境内入口

神門

境内

拝殿

本殿

大和田島弁財天社

大和田島弁財天社

犬頭神社
 701年に、今の上和田町にあたる糟目というところに建てられたので糟目 神社と呼ばれていました。しかし、たびたび洪水にあったため現在地へ移され たと伝えられます。
 境内には、越前鯖江産の凝灰岩の狛犬、唐猫、鳥居などの石造文化財や、本 多作左衛門重次の墓、新田義貞の首塚と伝えられる祠があります。また、神社 にまつわる伝説もいくつか残っています。

−社前案内板−


大和田島弁財天社 由緒抜粋
この島は大塚と称し今より六百四十年前 南朝の忠臣宇都宮泰藤公が新田義貞 の首を京都よりうばい埋めて、犬頭霊神を 祀ったと伝えられ其の後星霜久しく 荒廃していたが篤志家と氏子崇敬者の 請願に依り神殿を造営神橋鳥居を 建築神池を整備 昭和四十九年六月 滋賀県の竹生島より祭神を勧請して 奉斎する

−境内案内板−


由緒

大宝元年九月創立彦火火出尊を鎮祭し糟目神社と称す。永延元年六月十五日紀州熊野三所大権現を合祭す。
旧社は今の隣村上和田村の西糟目森崎に在り、往来矢作川洪水につき今の地に遷座、 観応元年足利尊氏熊野権現領として百貫文目を寄付し、豊太閣の世まで相続すると云う。
犬頭霊神の由緒は相伝う上和田城主宇都宮泰藤なるもの貞和二年壬辰五月当社に於て鷹狩す。 時に社殿の坤の方に七囲世の大杉樹あり、泰藤樹下に憩い仮寝す。樹に巨蛇あり、 首を垂れ将に泰藤呑まんとす。率いる処の白犬頻に吠へ泰藤を警す。泰藤驚き覚む、 然れども此事あるを知らず。亦眠り亦吠ゆ此如再三、泰藤怒り差添の刀を抜き犬頭を断つ、 頭忽ち飛騰し蛇の噛み之を殺す。泰藤驚き且つ悔いその犬を以て犬頭霊神として当社に合祀す。
実に当年九月十五日なりと云う。天正十年岡崎城主田中平部少輔吉政豊大閣の命を以て大杉樹を伐り 同郡大浜村に於て船に造ると云う。慶長八年八月二十八日東照公より犬頭社領四十三石の朱印を賜うてより 以後徳川氏代々準之、依て社号を犬頭大神明と称す。明治四年額田県の命を以て即ち今の糟目犬頭神社と改称す。
明治五年九月十八日郷社に確定。明治四十年十月二十六日神饌

−『平成祭データ』−



【 糟目犬頭神社 (岡崎市) 】

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