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龍王神社
りゅうおうじんじゃ
山口県下関市大字吉見下1726  Zenrin Data Com Maps display !!


下り藤に
山形に
一文字三つ星

旧郷社

御祭神
玉依姫命
配祀
住吉荒魂大神 天津兒屋根命 息長足姫命 誉田和氣命
合祀
底津綿津見神 中津綿津見神 上津綿津見神

山口県下関市にある。
山陰本線吉見駅の北東1Kmほどの吉見下に鎮座。
龍王山(614m)の麓に境内があり、
境内参道入口から龍王山を仰ぎ見ることができる。

鳥居の前数十mの位置に横向きの鳥居が建っおり
台座のようなものがある。御旅所だろうか。

境内入口は西向き。鳥居をくぐり、参道を進むと見事な楼門。
楼門の奥が、社殿のある境内。
拝殿は入母屋造で、後方に幣殿・本殿と続く。
本殿も入母屋造平入りだ。

本殿の左右に尾崎神社と河内神社。
境内右手に池があり、池の中に貴船神社。
池の横に赤い鳥居が数基並び、奥には稲荷神社。
境内右手には、御薬師社がある。

当社は、大正六年(1917)に旧郷社・乳母屋(ちもや)神社に
旧村社・大綿津見神社(龍王社)を合祀して龍王神社と改称した神社。

乳母屋神社は、第八代孝元天皇の御代に御鎮座され
第二十七代安閑天皇の頃、現在地にに社殿が建立され、
奈良時代、元明天皇の御代に再建されたという古社。
長門国第三鎮守(長門国三ノ宮)として崇敬された神社。

祭神・玉依姫命は、授乳の神として崇められ、
産後の乳不足の御婦人の参拝者が多いらしい。
ひょっとすると、
産ノ宮が三ノ宮となったか、三ノ宮が産ノ宮となったのかも。

一説には、祭神・乳母屋大明神は
震旦朕州の神狐王皇大后の娘が、第十三代成務天皇の頃に来朝して
仲哀天皇の乳母となり、神功皇后三韓出兵の際に海を渡り
仁徳天皇の御宇、乳母屋嶽(千乎嶽)に垂跡したとも伝えられている。

合祀された大綿津見神社も、
第十二代景行天皇の御代に鎮座したという古社。
一時期には、乳母屋神社が大綿津見神社の摂社であったこともある。

龍王山山頂に上宮、中腹に中宮、麓に下宮として
上中下の三宮に祀られており、今も中宮(八大龍王神)、上宮が存在する。

神功皇后の三韓出兵に際し、龍王山の大楠木で軍船を作り
凱旋の時に、今の吉見古宿に上陸。
船具・陣具の一切を海岸の岩穴に納められ
大綿津見神社に奉賽感謝したと伝えられている。

龍王を祀る神社らしく、当社では雨乞祈願の花踊りが奉納される。
また、神功皇后の三韓出兵の故事にならった
数十隻の船団による、加茂島への御神幸祭が行われる。
吉見港に浮かぶ加茂島は、女人禁制の島と言われ
これを犯すと、大シケになるという。

熊本阿蘇地方では、草部吉見神社の吉見神を国龍明神としているが、
吉見鎮座の龍王社である当社とは関係ないのだろうか。

参拝は七月、梅雨の晴れ間だが、とにかく暑い日だった。
涼しくて元気な時なら、中腹の中宮や、山頂の上宮にも参拝したいところだが
じっとしてても汗が出るような一日で、吉見駅から歩くだけで限界だった。

神紋は、『山口県神社誌』に「下り藤に山形に一文字三つ星」とある。
「下り藤」と「山形」と「一文字三つ星」の合成紋のようだ。
「一文字三つ星」は毛利の紋で山口県の神社に多い紋。

境内右手の御薬師社は、乳母屋神社の社坊正福寺・新福寺址。
正福寺は新福寺に合併し、新福寺は明治二年火災にて廃寺となった。

稲荷神社(宇迦之御魂神)は、
吉見里町字尾崎より昭和六年五月移転。

貴船神社(高龗神菅原道真)は、
尾袋町字井上より大正六年五月移転。

河内神社(水波能女命保食神大己貴命)は、
吉見中町船越町鎮座の二社を大正六年五月移転。

尾崎神社(仲哀天皇應神天皇神功皇后)は、
吉見里町字尾崎より大正六年五月移転したもの。


御旅所

御旅所から龍王山

鳥居

参道鳥居

参道と龍王山

境内楼門

境内

拝殿

本殿

本殿左の尾崎神社

本殿右の河内神社

境内右手の池と竹林

貴船神社

稲荷神社

御薬師社

龍王神社由緒略記
御祭神 玉依姫命 天津児屋根命
大綿津見神 住吉荒魂大神
息長足姫命 誉田和氣命

由緒 故郷社乳母屋神社に故村社大綿津見神社を大正六 年五月合祀して龍王神社と改稱した又尾崎八幡 宮河内神社貴船神社稲荷神社を境内に移転合 祀して境内神社とした乳母屋神社は第八代孝元天皇の御代に御鎮座され第二十七代安閑天皇三十 二年現在地に社殿を建立し第四十三代元明天皇の御 代社殿を再建され長門国第三鎮守の社とも云われた 由緒の社で主祭神の玉依姫命は綿津見神の御子 神にて姉神豊玉姫の御子を乳母神としてお乳を 授け育てられた御神徳に依り乳母屋の社名となり 産後の乳不足の婦人が乳授安産育児の神様と 崇拝され参拝が多い
故大綿津見神社は古くは龍王社と稱えられた 景行天皇二十年二月初申龍王山千母乎獄に御 鎮座され海神大綿津見神を上中下三宮に祀っ た神功皇后征韓の時此の御山に登り給いて大神 に祈り給い山内屏風谷の大楠樹をもって軍船を 造られ山の峠を越して船出し給う故其の峠を 船越と名づく凱旋され給う時皇久保濱(今の古 宿の浜)に御上陸船具陣具を置かせ給い兵器 は岩窟に納め綿津見神に謝せられと傳え られる現在本社の別宮として山頂に上宮中腹に 中宮の社殿を鎮祀す八大竜大神海上安全雨乞の 神として宗拝され四季を通じ登拝者多い
宝物正安二年以降の古文書多数
主なる祭
春季例祭 五月五日
秋季例祭 十月四、五、六日
御齋祭 十二月九日−十五日正午迄
賀茂島御神幸十年目毎

−境内案内板−


【 龍王神社 (下関市吉見) 】

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