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胡簶御子神社
ころくみこじんじゃ
長崎県対馬市上対馬町琴3

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式内社 對馬嶋上縣郡 胡簶御子神社 |
長崎県対馬市にある。
上対馬の東側(日本海側)にある琴港に鎮座。
琴港の突き当りにあり、
道路脇に鳥居があるので迷うことは無い。
横幅の広い鳥居の奥に社殿。
後方に、瓦葺流造の本殿がある。
創祀年代は不詳。
「胡簶」と書いて「ころく」と読むが、
「やなぐい」とも「しこ」とも読むらしい。
式内社・胡簶御子神社の論社だが、
当社を式内社・胡簶神社とする説もある。
琴崎にある現・胡簶神社は、本来は琴崎大明神といい
境内社であった山本しこ島明神が、
本来の胡簶神社であると考えられているが
その山本しこ島明神の故地・元山は
当社鎮座地の近くに海辺にあるらしい。
社伝によると、
神功皇后が祀った場所であるという。
伝承として、
昔、小島トメという老巫女が、
この浜で金色の鱗をした蛇を見つけた。
その時、海が金色に光り、
一緒に磯をしていた人たちは驚いて逃げた。
巫女であるトメは恐れ騒がず、
もっと小さくなって下さいと頼んだところ、
たちまち小さくなったので、
ショゥケ(竹で編んだ容器)ですくい上げ、
御神体として祀ったという。
『對州神社誌』には「がうの浦」と記され
神体は勢至観音と記されている。
鳥居境内 |
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鳥居扁額 ![]() | 境内社 ![]() |
拝殿内 ![]() | 本殿 ![]() |
郷ノ浦の神社を胡簶御子神社とする現在の
考定には従ひがたい。それは『特撰神名牒』も疑つてゐる
やうに、祭神も牽強付会と見られ、社号や由緒も借物のや
うに思われる。 (中略) そこで胡簶神社の場合も、この形式で考へると、琴崎の 御子神は普通海上から礼拝する所だが、祭礼の行事は郷ノ 浦の胡簶神社(親神)で催されたのではないかと思われる。 以上の考察によつて、琴崎の神を胡簶御子神社、郷ノ浦 の神を胡簶神社と結論を出したが、現在の両社は、全く反 対の社名を称してゐることになる。 −『式内社調査報告』− |
【 胡簶御子神社 胡禄御子神社 】
