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礒部神社
いそべじんじゃ
富山県氷見市磯辺1045
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式内社 越中國射水郡 礒部神社 |
富山県氷見市にある。
氷見駅の北西10Kmほどの磯辺に鎮座。
富山湾を右手に見ながら160号線を北上し、
阿尾川に沿って18号線を北西に進み、磯辺に入って
70号線と分岐したあたりに境内がある。
18号線に面した境内入口は南西向き。
「延喜式内礒部神社」と刻まれた社号標が鳥居の右手になっている。
「磯部神社」と記された扁額のある鳥居をくぐると、
参道左手に「八代仙」と名前のある大きな石。
参道を進み、社域の森に入ると、昼なお暗い境内。
当社の社叢はウラジロガシなどの常緑樹の茂る氷見市指定天然記念物。
参道を進み石段を上ると手水舎があり、
さらに石段を上ると社殿のある境内。
瓦葺入母屋造妻入りの拝殿には、北陸に多いガラスの覆いがあり、
拝殿の後方、一段高い場所に本殿の覆屋。
覆屋の前面は開放されていて、銅板葺きの本殿がある。
社殿に巴紋が付いていたので、一応、神紋としてみたが
当社の神紋が巴紋かどうかは確認していない。
往昔、八代谷七箇村の総社として崇敬された神社。
創祀年代は不詳。
礒部氏の一族が、伊勢の国を離れ、北国の山間に来て八代谷を開拓し、
礒部氏の祖神を祀った神社で、式内社・礒部神社に比定される古社。
ただし、火宮権現とか、山王社などと称された時期もあり
その都度、祭神は変化しているようだ。
伝承によると、
八代村の奥山に、八代仙(はったいせん)と呼ばれる洞窟があり
その洞窟を奥宮として、現在の地に箭代神社の遥拝所があり、
当社は、北の奥にある上宮(かみや)の地にあったらしい。
その後、箭代神社は北八代へ再建され、
その跡に、当社・礒部神社が遷ってきたという。
参道脇の八代仙の大石は、箭代神社遥拝所の名残りだろうか。
『式内社調査報告』によると、
「イソベの宮には戸は立たぬ」「礒部の神様戸を嫌い」と言われ、
拝殿には戸が無いということだったが、参拝した時には戸は閉まっていた。
昭和五十八年発行の『富山県神社誌』には、戸の無い拝殿の写真が載っており、
ガラスの覆いが増設された時に、戸が閉められるようになったのかもしれない。
社頭 |
鳥居 | 参道 |
参道脇に八代仙とある大石 |
手水舎 | 参道 |
暗い境内 |
社殿 | 拝殿 |
本殿覆屋 | 本殿 |
当社の古社地と伝えられる上宮の神明宮にも参拝。
(富山県氷見市磯辺2883に鎮座)
祭神は、天照皇大神と豊受大神。
集落の奥にあって、民家の庭先を通って行く。
場所がわからず、道をお聞きした方に、
昔、上宮の集落で病気は流行し、集落は壊滅状態になったが
細々と神明宮を護ってきたという話を聞いた。
上宮神明宮の森 | 境内入口 |
神明宮境内 |