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久豆彌神社
くつみじんじゃ
福井県敦賀市沓見75−8
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福井県敦賀市にある。
敦賀市の西はずれ。27号線・旗護山トンネルの手前から北上した沓見。
旗護山(318m)の東麓に鎮座。
境内入口には、敦賀市指定文化財の大杉がある。
鳥居のすぐ後に拝殿があり、
拝殿後方の階段を登ると、本殿と、境内社が数社。
創祀年代は不詳。
周囲には多数の古墳が存在し、古代から存在していたと考えられている。
久豆彌と書いて「くつみ」と読む。
古くは、山王権現、山王十禅師権現とも呼ばれていたらしい。
山王とは、日吉のこと。
日吉大社で、「十禅師社」と呼ばれているのは、
樹下神社(鴨玉依姫神)だが、当社とおなじく女神を祀る。
当社は、女神(木花咲耶姫命)を祀るためか、
あるいは、同じ沓見にある式内・信露貴彦神社(瓊瓊杵命)に対してなのか、
別名、女ノ宮とも呼ばれている。
社殿の瓦に桐紋が付いていた。
が、当社の神紋かどうかは不明。
覆屋の右手には、神明社と十禅寺社。
左手には、常宮社と猿田彦社。
拝殿のある下の境内右手には、松岡社という珍しい名の境内社があった。
他にも宝殿社があるらしいが、見落としたか。
社頭 |
鳥居と拝殿 |
鳥居横の大杉 | 拝殿後方の階段 | 境内の松岡社 |
階段上の覆屋 | 覆屋 |
常宮社と猿田彦社 | 神明社と十禅寺社 |
久豆弥神社 福井県敦賀市沓見 宝殿山東麓にある。旧村社。もと沓見大明 神と称し、祭神は木花開夜姫命・邇邇芸命・ 大山咋命である。宮之内の信露貴彦神社(旧村社)は もとは白木大明神と称し、祭神は邇邇芸命・日 本武尊である。両社は「延喜式」神名帳にみえる 敦賀郡の「久豆弥神社」「信露貴彦神社」に比定さ れている。後者は「文徳実録」斉衡三年(八五六) 九月一七日条に信露貴彦神とみえ、官社に列し、 従五位下となっている(同月二八日条)。両社はそ れぞれ女ノ宮・男ノ宮とも称され、両社の祭礼 田植祭は俗に沓見祭といい、王の舞が行われた。 「敦賀志」はその様子を次のように記す。 当村の神事ハ四月六日なり、旧家の農民(諸人と称す)拾余人、素襖帆懸烏帽子を着、拝殿に二行に列坐し、謳ひ物有て田植のまねぴをなす、甚古の遺風あり、王の舞有、鼻高き仮面鳥兜を着し、手に鉾を持静にわざおきす(神代火酢芹命、火々出見尊ニなやまされ玉ひしさまを学ふ也と云説有、然らんか)式竟て退下す、程なく白木社より獅々舞出来り、此社よりも出て、神前の馬場先にて舞遊ふ、其より村中の大路をへて白木社に至りてまふ、種々の作法甚古雅なり(王ノ舞ハ若狭にも有ときく、釈日本紀ニ王のまひの面とあれハ、昔ハ京にも有つるか) −『寺院神社大事典 近江・若狭・越前』− |
【 久豆弥神社 久豆彌神社 (敦賀市) 】