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大前神社
おおさきじんじゃ
滋賀県高島市マキノ町海津、大前山中腹  Zenrin Data Com Maps display !!

式内社 近江國高嶋郡 大前神社
海津天神社境外社

御祭神
素戔嗚命

滋賀県のマキノ町にある。
琵琶湖に突き出した海津大崎の
大前山(東山の南の峰)中腹に鎮座。

当社の神霊は、すでに海津天神社境内に移されているのだが
古社地に鳥居と社殿が残っており
祭祀が続けられているという。

じつは、当社を目指して四回目でようやく参拝が適った神社なのだ。

最初は、平成十六年の五月。
連休を利用して、琵琶湖西岸を旅行していた時。
『式内社調査報告』には、「中腹の社」「大前山の頂近く」と
書かれていたので、まず大前山を目指す。
161号線・海津交差点から、
琵琶湖を右手に見て南東へ1Kmほど走ると
ちょっとした住宅地があり、
住宅地の入口に、「式内 大前神社登拝口」と書かれている。
付近の湖岸には、「義経の隠れ岩」がある場所。
「義経の隠れ岩」とは、
文治三年(1187)、義経主従が大津を出て
北陸に都落ちの時、海津に着船した所、
人に知られぬように身を隠したと云われる岩。

で、登拝口から住宅地に入り、
車で行ける所まで進んで、登山開始。
大前山は、4〜500mの低山なので、
気軽に登り始めたが、道が無い。

木々の間を、しばらく攀じ登ると藪。迂回しても藪・藪・藪。
藪に入って行く用意はしていなかったし、
山へ入る場所を間違えたのだろうかと不安になり、
とりあえず、断念して下山。

大前神社の遷座先である海津天神社で
登拝道について聞いてみたところ、
道らしい道は無いらしく、最近は熊が出没し、
祠も、しばしば損傷を受けているので危険だという。

ということで、その時は、登拝を断念した。


義経の隠れ岩

式内 大前神社登拝口

登ってみたが道が無いので断念

二回目は、その年の冬、平成十七年の一月。
冬の休みを利用して、今度は琵琶湖東岸を旅行していた時。
この時期なら熊も冬眠中だし、木々の葉も少なくなっているはず。
今度は、藪にも突っ込んで行く覚悟をして、
前回断念した場所を目指して登る。
思ったとおり、木々は少なくて見通しは良いが
やはり藪は藪のままだったし、雪で滑って登りにくい。

でも、数m先の木の上には猿の家族が
こちらを伺いながら食事中。
藪からは野ウサギが飛び出して来て、
鹿に潤んだ瞳でジッと見つめられている。
そんな感じで、ゆっくりと登ることが楽しくなってきた。

で、ようやく山頂らしき場所に到着。
だが、雪が深く積もっているだけで、何も無い。
周囲を見渡しても、それらしいものは無い。
フト見ると、カンジキで歩いたような足跡がある。
僕が登ってきた道よりも、南から登ってきた足跡は
山頂を通過して、北(たぶん東山)方向へ続いている。
その南側の登山道にあるのかも知れないと思い、
そちらへ進んで行くと、ズボズボッ雪に埋まってしまった。
雪の吹き溜まりになっていたようで、
太股まで埋まりながらしばらく進んでみたが、
何も見えないし、それ以上は進めなくなったので、
またもや断念。

今度は違うルートで登ってみようと決意しながら
登ってきた道を下る。
雪で滑る道だが、雪の多い場所では意図的に滑り落ちて
子供の頃を思い出しながら、愉快に下山。
参拝できなかったのは残念だが、無茶苦茶楽しかった。


木々は疎らだが、道は無く雪で滑る

山頂だと思う場所

三回目は、その年の二月、平成十七年の二月。
岐阜へ行った時に、少し足を延ばして海津大崎へ行ってみた。
が、今回は雪が多く、登り始めから雪に埋まり、すぐに断念。
僕には当社との縁が無いのだろうと、諦めることにした。


前回よりも雪が多く、迷いそうだったので断念

で、今回四回目、平成十九年の二月。
諦めていたのだが、冬になると思い出す。

もう一度行ってみようかなぁ、と思い始め、
一月に大前山の情報を検索していたら、
あるページ(現在は見当たらない)に遭遇した。
大前山を含む山稜の主峰・東山縦断のページだが、
東山を越えて南下し、下山するルート上に赤い鳥居の祠があるという。
大前神社の位置は、大前山の中腹らしい。
「中腹」にあるのなら、この下山ルートにある祠が、
まさにその位置になるのではないだろうか。

さっそく、ページの管理人の方へメールを出したところ、
丁寧な返事をいただき、ルートを記した地形図も送っていただいた。
こうなったら、とにかく行って確認してみるしか無い。
ということで、土日を利用して行ってみた。

いただいたルートでは、これまで僕が登り始めた場所よりも
かなり南の場所、ちょうどホテルの裏側あたりから登るらしい。
歩きやすい道があるということだが、
残念ながら一面の雪で、どこが道なのか、わからない。
地形図とコンパスを頼りに、とにかく高い方へ攀じ登っていく。
しばらく登ると、道らしきものを発見。
ウネウネと上へ続く、その道を登っていくと、
木々の間に、赤い鳥居が見えてきた。
ということで、登り始めは斜面を攀じ登ってしまったが
道を見つけてからは、苦労をせずに社殿に到着。

創祀年代・由緒は、不詳だが、

式内社・大前神社に比定されている古社。
祭神は、素盞嗚尊とされているが、
『神名帳考証』では豊城入彦命とされ、
明確に祭神を示すものは少ない。
琵琶湖に突き出した山(大前山)の神で良いのだろう。

昭和二十年、海津天神社境内に移され
現在、神霊は榊に祀られている。

ということで、管理人の方の親切な対応に感謝しながら参拝完了。
登ってきた道を雪に戯れながら下っていくと、すぐに麓に到着。
登り口さへ間違えなければ、苦労することも無い道なのだが、
言葉で説明するには難しいかもしれない。

ただ、熊が出ることは確かなので、やはり注意は必要だと思う。

下山後、参拝した祠が大前神社かどうか、
ふと不安になったので、海津天神社に伺って確認してもらった。


左奥が東山、右が大前山(たぶん)

雪の登山道、道が分からないので真っ直ぐ攀じ登った

赤い鳥居

境内

社殿

左横に大岩がある

海津天神社から見た大前山(中央が東山か)


【 大前神社 (海津) 】

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