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吉野山口神社 高鉾神社
よしのやまぐちじんじゃ たかほこじんじゃ
奈良県吉野郡吉野町山口634  Zenrin Data Com Maps display !!

吉野山口神社


高鉾神社


吉野山口神社
式内社 大和國吉野郡
吉野山口神社 大 月次新嘗

旧村社

御祭神
大山祇神
高鉾神社
式内社 大和國吉野郡
高桙神社 鍬

旧郷社

御祭神
高皇産靈神 配祀 神皇産靈神

奈良県の吉野町にある。
近鉄吉野線・大和上市駅から北東へ5.8Kmほどの山口に鎮座。
竜門岳(904m)の南麓、津風呂湖の北に境内がある。

境内入口は、28号線から一本北へ入った道に面して南西向き。
旧伊勢街道と竜門滝への道の岐路に立つ。
入口の左脇に「龍門滝」と刻まれた石碑があり、
社前の左の道を進むと、竜門滝があるらしい。

鳥居の右手には「式内 高鉾神社 吉野山口神社」と刻まれた社号標。
当社は式内社・吉野山口神社境内だが、
式内社・高鉾神社を境内に遷座した、二社並立の神社。

鳥居をくぐり参道を進むと、
割拝殿のような大きな拝殿がある。

境内には何基もの灯籠が立っているが、
参道左の灯籠には「天満宮」、右の灯籠には「高鉾社」と刻まれている。
また、拝殿前の二基の灯籠にも「天満宮御宝前」「高鉾社御宝前」とある。
この二基の灯籠は、紀州藩主であった徳川吉宗が
参勤交替の長途の安全を祈って寄進したもの。
代々の紀州藩主は、参勤交替のおりに必ずこの宮に参詣したらしい。

拝殿の後方には、吉野山口神社の本殿が鎮座。
極彩色の春日造の本殿が、石垣の壇上、透玉垣の中にある。

その本殿の右手奥には、高鉾神社の本殿。
吉野山口神社本殿と同規模の社殿で、造りも似ている。

吉野山口神社本殿の左には、意賀美神社。
元は竜門滝の脇にあったらしく、八大龍王、あるいは闇淤加美命を祀る。

境内の神宮寺本地堂跡には、素盞鳴尊を祀る牛滝社がある。

吉野山口神社の創祀年代は不詳。
竜門岳の麓にあり、竜門岳の山の口に鎮座する式内社大社・吉野山口神社。
よって、境内の高鉾神社とともに「竜門大宮」と称され、
竜門郷二十一ケ村の総社として崇められていた。

昔は、岳川上流の岩倉という地にあったという伝承もある。

古来、祈雨に霊験があり、延喜式祈雨神祭に祭られる八十五座の一つ。
大和(奈良)には、朝廷より特別に崇敬された山口神が多く、
『延喜式四時祭』には、甘樫・飛鳥・石村・忍坂・長谷・吉野・巨勢・
賀茂・当麻・大坂・膽駒・都祁・養生の山口神に各馬一匹を加えよとあり、
『延喜式神名帳』には、大和国には夜支布・伊古麻・巨勢・鴨・当麻・
大坂・吉野・石村・耳成・都祁の山口神社、
長谷・忍坂・飛鳥・畝火の山口坐神社が記載されている。

祭神は・大山祇神。相殿に娘神・木花開耶姫命を祀るという資料もある。
天候を司る天神とされたため、中世になって天満宮と称されるようになった。

明治の、神仏分離により、境内の神宮寺が廃寺となり、
社名も、吉野山口神社と改称。明治四年に村社に列した。


境内にある高鉾神社の創祀年代も不詳。
式内社・高桙神社に比定されている古社。
正中二年(1325)頃までは、竜門岳山頂に鎮座していたが
村民が謀って、タカホコヂという場所に遷し、
その後、現在地、吉野山口神社境内に遷座したという。
高鉾神社の本殿前の灯籠には、文亀三年(1503)とあり
遷座の時期は、文亀の頃と考えられている。

あるいは、元々はタカホコヂにおいて竜門岳を遥拝する社だったが、
後に、山岳信仰によって山頂に祠が造られるようになり、
さらに後に、麓に遷座したのかもしれない。と思う。

竜門岳山頂に嶽神社が祀られており、
高鉾神社の本宮、あるいは元宮と呼ぶ。

タカホコヂの地は、明治三十六年頃まで官有地だったが
今は稲荷の小社が祀られているという。

祭神は、高皇産靈神高木神とも称される神。
高鉾を高桙と書き、「タカキ」と呼ぶ場合があるらしい。

高鉾神社は、明治四年郷社に列した。

延喜式では吉野山口神社が式内大社で高鉾神社は式内小社なのだが、
明治の社格では、吉野山口神社が村社で高鉾神社は郷社。

平安の朝廷にとって重要なのは吉野山口神社の方だが
当地方にとって重要なのは高鉾神社ということだろうか。

拝殿の屋根には桜紋が付いていた。
吉野山口神社祭神に、木花開耶姫命が含まれているという資料もあり、
桜紋が当社の神紋の一つなのかもしれない。

ただし、吉野山口神社本殿には梅の紋が描かれており、
『式内社調査報告』にも神紋は梅鉢とある。
灯籠と同様、「天満宮」と称されていた頃の名残りだろう。

高鉾神社の神紋は、下がり藤。


龍門滝石碑

社頭

社号標

参道

拝殿

吉野山口神社本殿

境内右奥にある高鉾神社本殿

意賀美神社

吉野山口神社本殿

高鉾神社本殿

参道左側の
天満宮の灯籠

文亀の銘がある
高鉾神社灯籠

本地堂跡に
牛滝社

高鉾神社
御祭神 高皇産霊神
 延喜式神名帳に記載された神社であったが、明治以後 郷社として格付けされた。最初竜門岳山頂に祀られてい たが、約五百年前、ここ吉野山口神社の境内に遷され、 両神社とともに、竜門郷の総社として崇められている。 今竜門山頂にある嶽神社内、高鉾神社の元宮であると されている。本殿の建築が、室町時代の形式をとどめて いること及び、社殿中央にある一基の灯籠に文亀三年( 一五〇三)の銘があり、遷宮記念に奉献されたものでない かと言われている。昔から、農耕の神・縁結びの神・命 ごいの神・安産の神として崇敬があつい。

吉野山口神社
御祭神 大山祇神
 延喜式神名帳に名を連らねた神社であったが、明治以 降は村社となった。中古天満宮と呼ばれたが、これは天 候を司る神である天神信仰から天神とたたえられ、あた かも菅公を祀るかのように信じられたためであろう。明 治以降元の社名に改められた。
 拝殿の前にある二基の灯籠は、八代将軍徳川吉宗公が、 参勤交代の長途の安全を祈って寄進されたものである。 因みに当社の横を通る県道が、江戸へ通じる、高見越え の伊勢街道である。当社は古くから山の神・降雨止雨を 司る神として信仰されている。

−社頭案内板−



【 吉野山口神社 高鉾神社 】

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