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室生龍穴神社
むろうりゅうけつじんじゃ
奈良県宇陀市室生1297
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式内社 大和國宇陀郡 室生龍穴神社 |
奈良県宇陀市にある。
近鉄大阪線・室生口大野駅の南東7Kmほどの室生に鎮座。
室生川沿いに28号線を走り、室生寺の先に境内がある。
境内入口の鳥居の脇に巨木が聳え、境内右手には連理の杉、
境内の奥に入母屋造の拝殿があり、
拝殿の後方、朱の瑞垣の中に、朱の美しい本殿。
瑞垣の前に、小さな境内社の祠(道主貴社、手力男社)が祀られている。
境内には巨木が多く、圧倒される。
後方の山では、チェーンソーの音が響く。
時折斜面を木が滑っていく。
今では、室生寺の方が有名だが、
室生寺は、当社の神宮寺とも呼ばれ、
龍王寺と呼ばれた時期もあるらしい。
創祀年代は不詳。
現在の祭神は、高靇神だが、
拝殿には「善女龍王社」とある。
弘法大師が神仙苑に雨乞いを行った際に現れた龍王で、
その形像は、雲に乗る竜神の背に立つ唐の官人の姿に描かれ、
その左手には宝珠を盛った鉢を持つ。
龍そのものではなく、龍を統べる女神。
いづれにしても、祈雨の神なのだ。
配祀の神々は、明治四十一年に合祀された以下の神社の神。
字春日鎮座・春日神社、春日神社境内社・水神社、
字カラミ鎮座・八坂神社、字春日鎮座・秋葉神社、字弁天鎮座・山神神社。
境内入口 | 境内 | 連理の杉 |
拝殿 | 瑞垣内に本殿 |
本殿と境内社 |
当社には奥宮(龍穴)があり、当社からも歩いて行ける。
境内には道順・案内がある。
案内に沿って舗装された道を進むと、途中に天岩戸。
割れた岩があり、注連縄で祀られ、側に祠。
更に進むと、道の左手に龍穴参道入口がある。
入口から狭い道を降りると、滝のある流れに出る。
拝所(奥宮)が設置され、対岸の岩にポッカリと開いた龍穴。
天岩戸 | 祠 |
天岩戸 |
龍穴拝所入口 | 参道を下る | 拝所 |
龍穴 |
鎮守 竜穴杜 麓にある。 昔善女(ぜんにょ)竜王が来て釈慶円(けいえん)に会い、即身即仏(現世の体そのままが仏であること)の印明(印と明呪)を承けた。竜王は報恩の誓いをなし、当寺の守護神となった。 −『和漢三才図会』室生山榁生寺(室生寺)の項− 室生龍穴神社御由緒 祭神 高靇神 配祀 天児屋根命 大山祇命 水波能賣命 須佐之男命 埴山姫命 主神 高靇神は、伊邪那岐大神其御子 迦具土神を斬り給へる時生れませる神にして、 水火を司るの威徳を具へ給ひ、晴雨を調節して 国土民生を安じ給ふ。 蓋し、農を以て国の本とする我国古来の伝統 的民族信仰として旱天に慈雨を祈るの風朝野を 挙げて後を絶たざりし所以にして木津川、淀川の上 流の当地に此大神の鎮まります事深く故なしとせず。 随って古来歴朝朝野の信仰篤く祈雨止雨の奉 幣に預り給ふ事度々にして神階は度々昇敍されて 應和元年正四位下に敍せられ給ふ。延喜の制 貴船丹生等の社と列びその神威赫々たる官幣 の小社に列せられ所謂式内社として近畿一円に 衆庶の信仰篤く以て今日に及べり。 配祀の祭神は古来聚落の叢祀に奉斎せしを 明治末年に合祀せり。 −境内案内− 当社は、宇陀郡室生村大字室生に鎮座しており、主神は高靇神、合祀に天児屋根命、大山祇命、水波の能売命、須佐之男命、埴山姫命をお祀りしている。 掲示板の御由緒書きに、「主神高靇神は伊弉那岐大神其御子迦具土神を斬り給へる時生れませる神にして水火を司るの威徳を具へ給ひ晴雨を調節して国土民生を安んじ給ふ。蓋し農を以て国の本とするが我国古来の伝統的民族信仰として旱天に慈雨を祈るの風潮野を挙げて後を断たざりし所以にして、木津川淀川の上流の当地に此大神の鎮まります事深く故なしとせず、随って古来暦朝、朝野の信仰篤く祈雨止雨の奉幣に預かり給ふこと度々にして神階は度々昇敍されて應和元年正四位下に敍せられ給ふ。延喜の制貴船、丹生等の社と並びその神威嚇々たる官幣の小社に列せられ、所謂式内社として近畿一円に衆庶の信仰篤く以て今日に及べり。配祀の祭神は古来聚落の叢祀に奉斎せしを明治末期に合祀せり」と記す。 −『平成祭データ』− |