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天皇神社
てんのうじんじゃ
滋賀県大津市和邇中146
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式内社 近江國滋賀郡 小野神社二座 名神大 |
琵琶湖の西岸、大津市和邇中(旧志賀町和迩中)にある。
琵琶湖に注ぐ和邇川を2Kmほどさかのぼった場所。
道路わきに東向きの鳥居がある。
境内は、思いのほか広く、中央に神楽殿のような拝殿。
奥にはズラッと社殿が並んでいる。
当社の本殿と、小野篁神社本殿、小野道風神社本殿は
ほとんど同じ形で、おなじく重要文化財。
現在の社名は、天皇神社だが、もとは牛頭天王社。
天王が、天皇となったとすぐに理解できるだろう。
社伝によると、
村上天皇康保三年、和邇荘が崇福寺領であった時、
京都八坂の祇園牛頭天王を奉遷し、和邇牛頭天王社と称したという。
明治九年、天皇神社と改称し村社に列した。
境内には、「天皇神社」という社名しかなかったが、
『式内社調査報告』では、小野天皇社と書かれており、
小野神社の関連社とされている。
式内・小野神社の論社としては、小野神社を中心として、
当社と小野道風神社を含んだ一帯が、
小野神社群として、式内・小野神社の一部と思われる。
小野神社や小野道風神社と較べると、
オープンで庶民的な印象。
参道に階段が無いからだろうな。
当社は祇園社の系列であり、境内には木瓜紋が見られたのだが、
なぜか『滋賀県神社誌』には、神紋が梅鉢とある。
道路わきの境内だが、静か。
といっても、朝の6時だけど。
一列に並んだ社殿の中央が本殿。
右に2社、左に3社ある。
一番右端と、左から二番目の小祠には名前がなかった。
どちらかが松尾神社で、どちらかが大国主神社。
三宮神社・樹下神社の存在は日吉の影響だろうか。
鳥居 | 鳥居扁額 |
境内 |
樹下神社と本殿 | 樹下神社と本殿 |
境内社殿 |
本殿左の3社。
三宮神社 玉依姫命荒魂 | 大国主? 大己貴尊 | 樹下神社 玉依姫命 |
重要文化財の本殿。
本殿 | 本殿 |
そして、右の2社と樹下神社前の十禅師宮(樹下神社の別称)灯籠。
若宮神社 大山咋神 | 松尾? 大山咋神 | 十禅師宮(樹下神社)の 灯籠 |
重要文化財 天皇神社本殿
明治四十三年八月二十八日指定
天皇神社は、牛頭天王社と称し、天台
宗寺院の鎮守社と伝えられる。祭神は素
盞烏尋を祀る。現在の本殿は、隅柱に「正中元年二月 三日釿始・・・」(一三二四)の墨書があ り、よく鎌倉時代の作風を伝える。形式 は三間社に一間の向拝をつけた屋根切妻 造、桧皮葺の本殿。 全国的に切妻造本殿は遺構が少なく、 外観の整った優れた建物である。 −境内の案内板− |