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奈伎良比売神社
なぎらひめじんじゃ
島根県隠岐郡海士町豊田489

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式内社 隠岐國海部郡 奈伎良比賣命神社 |
隠岐島前、海士町(中ノ島)の東部、豊田村落のはずれにある。
創祀年代は不詳。
式内社・奈伎良比賣命神社に比定されている古社。
明治まで、「柳井媛大明神」と称していた。
ナギラ が ヤナギ と変化した結果だそうだ。
他にも阿波奈伎命(アワナギ)と記された記録もあるらしい。
伝承によると、奈伎良姫は伊予国から船出して
日本海に入った時暴風雨にあい、遠くに見える一点の火をたよりに進み
海士の海岸に漂着。そのまま豊田の地に永住し、
当地の産土神となったという。
神紋は亀甲に「奈」の草体。
さすがに雑草が多いが、拝殿から中殿、本殿へと
連なる形式は美しく、往時の姿が連想できる。
地方へ行って、このような神社に出逢うと、
なぜか、ホッとする。
参道入口 ![]() | 参道鳥居 ![]() |
境内 |
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社殿 ![]() | 拝殿 ![]() |
本殿 |
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元禄十六年(一七〇三)の「神名記」に「奈伎良媛神社、阿波奈伎、阿波奈美命別號」とあり、天保四
年(一八三三)の『隠州風土記』にも同様に記載されてゐ
る。社記には「祭神阿波奈伎命・阿波奈美命」としたもの
もあるが、明治の明細帳以来は古に返り、「奈伎良比賣命」
としてゐる。 『神社覈録』には「今廢亡す」とあるが、『大 日本史』神祇志には「奈伎良比賣神社、國内帳比賣作姫、 今在豊田村、稱柳井姫社」とある。すなはち「柳井姫神 社」と名が變ってゐたのであって、それは「柳」が「柳樂(なぎら)」 の場合の如く「奈伎」に通じるからであったろう。 「明細帳」に「明治二年ノ頃ヨリ奈伎良比賣神社ト改稱 ス。又明治五年十月村社ニ列セラル」とある。 −『式内社調査報告』− |
【 奈伎良比売神社 】
