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須麻漏賣神社 麻刀方神社跡
すめるまじんじゃ まとかたじんじゃあと
三重県松阪市垣内田町

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式内社 伊勢國多氣郡 須麻漏賣神社 |
三重県松阪市にある。
松阪駅の東7Kmほど、櫛田川右岸の垣内田町。
23号線の東黒部町交差点から少し南へ入り、東の集落の中の道端。
畑の東南隅に、道に面して東向きに石碑が立っている。
石碑には「式内 | 須麻漏賣神社 麻刀方神社 | 舊地」と刻まれている。 |
『式内社調査報告』によると、
当地には、粒形(つぼがた)社と松方社と称する二つの小祠が鎮座していたらしいが、
創祀年代や由緒は未確認。
両祠は東面して鎮座しており、北が粒形社、南が松方社であったらしいが、
明治四十一年四月七日、柿木原の二十五柱神社に合祀されてしまい、
昭和五年三月、旧地に石碑が建てられたもの。
この、北にあった粒形社が、式内社・須麻漏賣神の論社となっている。
粒形社の祭神は須麻漏賣神。
皇大神宮摂社であり式内社でもある以下の三社、
棒原神社には、天須婆留女命御魂が祀られ、
狹田國生神社には、須麻留女神の子、速河比古命と速河比女命が祀られ、
江神社には、天須婆留女命の子、長口女命が祀られており、
伊勢の地の地主神的存在だったようだ。
須麻漏賣(すまるめ)と猿女(さるめ)との類似から、
伊勢にゆかりの深い猿田彦神と夫婦である天鈿女神とする説もあるらしい。
『式内社調査報告』によると、神宮造宮使による二十年毎の式年遷宮に預る多氣郡三社、
須麻漏賣神社を一之大宮、佐那神社を中の宮、櫛田社を大社と称していたとある。
また、南にあった松方社は、式内社・服部麻刀方神社二座の論社となっている。
あるいは、北の粒形社を含めて、服部麻刀方神社二座という説もある。
当地・垣内田は服部八郷の一つであったようで、
松方(まつかた)の社名は、麻刀方(まつかた)が転じたものとということらしい。
松方社の祭神は木俣神。
畑の東南隅に立つ石碑 |
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